★ ホントにまた北海道行くのかよ! 2004夏 編 ★

今年もまた、やって参りました!


2004.7.27 この日のルート


  1. 環八 - 首都高(羽田) - 高速常磐道(大洗) - 東日本フェリー - 苫小牧 - 国道36号 - 実家(札幌市内) 走行距離約250キロ

  2. おススメ度 / 例によって、ほぼ高速道路移動のみなので、評価なし。


 さてさて、今年もまたやって参りました。北海道です!もー、今年は東京が異常に暑いので(40度強!)早く涼みに行きたいものです。今年の予定、というか目標は「道東巡り」です。私は札幌で生まれ育ったのですが、札幌にいる人ってなかなか東のほうまで行かないので、私もほとんど初めて行くようなものです。一体どんな旅になるのでしょうか?楽しみです。ちなみに旅初日(脱東京初日)、フェリーの中ではトラックの運ちゃんと仲良くなり、夜中まで酒飲んでました。うーん、幸先の良い(?)スタートです。


 余談ですが、私は札幌に来ると必ず行くアウトドアショップがあるのですが(モンベル・札幌ファクトリー店)、今年も例によって、いろいろ物色していたら(道東への長旅を前に買い忘れないかなーと)お店のお兄さんが声を掛けてきました。「実は私、バイクで道東へ・・・」などと話していたら、「実は僕も旅行が好きで、北海道は走った事のない国道はないです!」と言い切る程の強者で、おおまかな予定ルートなどを話して盛り上がっていると「こっちに地図あります」と言い出し(仕事は?いいの?)「ここは・・がきれいで、ここは・・がおススメ、ここは景色が凄く良いし、ここは是非行って下さい・・・」など、相当盛り上がってしまいました。お陰で今回の旅の参考にさせてもらいました。ありがとう。

初のロングツー! 1日目、富良野・美瑛。


2004.8.17 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. 実家(札幌市内) - 国道274号 - 国道452号 - 道々135号 - 富良野(富田ファーム) - 国道237号 - 美瑛(パッチワークの丘巡り) - 美瑛ポテトの丘YH 走行距離約220キロ

  2. おススメ度 / ロングツーリング1日目。天気も良し!念願の富良野・美瑛はきれいだった!★★★★★星5つ


 あわわわわ、やってきちゃいましたよー、ロングツーリングです、ローング!私、今までバイクで旅って、日帰りか、一泊、長くても去年の長野くらいなもので(詳しくは昨年のルート参照)、今回程のロング(予定1週間程)は初です。走行距離も1500キロを越えそうで、どうなる事でしょう。オイル交換もしたし(諸事情により、札幌にてオイル交換)準備は万全!この1週間天気は悪くないみたいだし(この時点では)あとは行くだけ、行っちゃえー!で、まず1日目は美瑛までです。

 ルートは、夕張から国道452号、道々135号を通って富良野へ抜けるルートです。去年は国道452の三段の滝まで行ったのですが(詳しくは昨年のルート参照)、そこからちょろっと山を越えると、もう富良野なんですね(結構近い)。さて、その富良野、山を抜け、広い所を走っていると、遠く日高山脈から十勝岳までずらーっと見渡せる。ここは山の梺に広がる大地なんですね。この景色、今まで見ていた景色とまるで違う。わーやばい、とうとう富良野まで来ちゃったー、って思わず叫んでしまいました。

 さて、富良野と言えばラベンダー、そう、私はラベンダー畑が見たいのです。でも、今は8月中旬、ラベンダーもそろそろ終わりの季節です。見れるでしょうか?まずは有名どころ「富田ファーム」へ向かいました。さすがに満開ではなかったです。遅咲きのラベンダーが咲いていました。でも、満足。あたり一面ラベンダーの香りが充満していて、とてもリラックスです。この富田ファームからの眺めも最高ですね。ラベンダー越しに山がきれいだ。

 富良野を北上すると美瑛に着きます。美瑛と言えば「パッチワークの丘」が有名ですね。今日は時間もたっぷりあるので、宿に行く前にじっくり丘巡りをします。美瑛はあちこちに観光花壇があります。観光客用にパッチワーク風に手入れをし、丘に作られた花壇です。そこはいつもお花が満開で、そこからの眺めもきれいなのですが、やっぱり美瑛の丘と言うのは天然もの(農家の人の畑)がきれいだと思います。パッチワークの丘と呼ばれる一帯は、なだらかな丘のアップダウンが続く丘陵地帯で、どこまでも畑が続いています。ホントに丘だよー。このあたりはもう、ただトコトコ走ってるだけで気持ち良いです。どこを走っても絵になります。見る景色全てがCMみたいです。実際このあたりはよくCMに使われていて、いろんな名前が付けられています(看板、矢印が出ている)。「セブンスターの木」とか「マイルドセブンの丘」とか「ケンとメリーの木」など。私ぜーんぶ廻りました、ぐるぐると。どこもきれいです。名前の付いていない丘だってきれいです。でも私、そゆとこ見て走るのに夢中になって、写真撮るのすっかり忘れてしまいました・・・。従って、写真結局1枚だけ(しかも名もなき丘)ううう、後で思えば勿体無い・・・。でも、そんなの忘れるくらい、夢中になって走るくらい、ホントきれいだったんだから。私の頭の中にはしっかり残ってます。(あと、ラベンダーソフトも食べた。ラベンダー味って、ちょっと微妙)

 この日のお宿は「美瑛ポテトの丘YH」です。ここは、場所が場所だけに、お客さんも多く来る人気のYHで、建物もお洒落。そしてこの日はライダーがいっぱいいて、みんな手に手にマップル抱え、ここはあーだ、あそこはこーだと大盛り上り。とても楽しかったです。

まず、噂の現場「モアイ」から。


2004.8.? この日のルート


  1. 実家(札幌市内) - 国道453号 - 滝野霊園(モアイ&墓参り) - 国道453号 - オコタンペ湖 - 支笏湖 - 美笛峠(折り返し) - 国道276号 - 緑ヶ丘公園(折り返し) - 国道276号 - 国道453号 - 実家 走行距離約300キロ

  2. おススメ度 / 緑の中をまっすぐ駆け抜ける国道276号は爽快!★★★★☆星4つ


 今年もまず手始めに支笏湖から行ってみましょう。(札幌に帰ってっ来たからには、ここは挨拶しておかないとでしょう)今年はおじいちゃんの墓参りも兼ねて行きます(というか、ちょっと家族にヤボ用頼まれた)。

 おじいちゃんは「滝野霊園」で眠っています。実はこの「滝野霊園」のエントランスっていうのは、よくバイク雑誌に「おもしろスポット」などとして紹介されている「モアイ」のところなんですね。(最初雑誌見ていて、なんでみんなこんなとこ知ってるの?って思った)この霊園は支笏湖に行く途中にあります。そして、ここは広い!お墓の並んでいる敷地も車でまわらなければならない程広いけど、そのお墓に辿り着くまでのこのエントランスがまた広い!(東京ドームなら幾らでも入る)実はここ、よくモアイだけが紹介されていますが、実はそれでけではないのです。モアイの向いにはストーンサークルがあり、写真を撮っている私の後方にはお釈迦様が並んでいて、そのまた奥にはでかい大仏がいて、どこかに仁王像もあったかな。とにかく全てが原寸大。宗教的に何でもアリの不思議空間、怪しまくりのワンダーランドです。(注:霊園です)家族連れはモアイの前で犬と子供を遊ばせていたり、お弁当を食べていたり・・・。そんな、噂の現場でした。でも基本的にここは霊園なので、観光はどうかとも思う。

 そんな「滝野霊園」を後にして、次に向かったのは「オコタンペ湖」です。この湖は支笏湖のすぐ隣にあり、「北海道三大秘湖」のひとつだそうで、今回是非見てみたい。(実は去年、支笏湖まで行った際、曲がりどころを素通りしてしまい行けず仕舞いでした)着いてみると、確かに秘湖、道からはチラリとしか見えません。展望台からも全体は見えず、湖の畔まで降りて行く事も出来ない様です。緑に囲まれ、小ぢんまりと、ひっそりとした湖でした。

 その後は例によって支笏湖、美笛峠巡りをして戻ってきましたが(詳しくは昨年のルート参照)、今年はちょっと時間と気持ちに余裕があったので、樽前国道(国道276)を通り抜けてみました。ここは去年紹介した(今年も通ったけど)気分爽快ロード国道453号よりもっともっと気分爽快です!ここはすごいや、道はずーっと真直ぐだし、ところどころ白樺の林があったりして、森林の中を走る。車も多いけどみんな100キロ位で飛ばしている。そしてこの道、まっすぐ苫小牧に繋がっているので、フェリーで来たライダー、チャリダーがここを多く通るのです。(サイクリングロードが併設されていて、そりゃー、味気のない36号線走るよりずっと楽しい)多分上陸したてであろうチャリダーが物凄くハイテンション、元気に手を振ってきた、いいねー。ちょうどこの緑を抜けて、苫小牧に入ったあたりに公園があり、ちょっとひと休みをすることに。この「緑ヶ丘公園」というとこ、私知らなかったのですが、体育館などいろんな施設があって結構広い。その中の高台がいわゆる普通の公園になっていて、展望台があったので登ってみました(無料)。3階建てくらいの高さの展望台で人も居なかったし、期待していなかったのですが、結構すごい景色が見れました!今走ってきた原生林が一望で、正面に樽前山が見える。はー、あなどれないですねー。ここの展望台、結構おススメです。(でも、この公園自体には他に何もない)

2日目、紋別・サロマ・小清水。


2004.8.18 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. 美瑛ポテトの丘YH - 国道237号 - 国道39号 - 国道273号 - 紋別 - 国道238号 - サロマ湖・能取湖 - 国道238号 - 国道244号 - 小清水原生花園・トーフツ湖 - オホーツク小清水YH 走行距離約350キロ

  2. おススメ度 / 結構な距離でしたが、とうとうオホーツクまで来てしまいました!やっぱり東の景色は違う!網走最高!小清水最高!!★★★★★星5つ(気持ち的には5,000個分!)


 今日はちょっと距離が長いですよ。今日の目的地は、今回の旅のメインの1つ、「サロマ湖&小清水」です。なので朝は早めに出発です。でも美瑛を出る前に、朝の丘を眺めてから・・・朝靄の「西北の丘」きれいでした。(でも、やっぱり写真は忘れてる)

 ルートは、まず北上して旭川を抜け、国道273号から国道333号に入り、遠軽を通って湧別、サロマ湖・・・の予定だったのですが、どういう訳か、途中国道333号に入る曲がりどころを見落としてしまい、そのまま国道273号を突っ走ってしまいました。かなりの遠回りです・・・。走っても走っても見えてくるはずの道の駅がなくて、おっかしーなー、こんなに遠いかなーと思っていたのですが、ややあって、イヤーな予感。地図を確かめてみると、紋別までノンストップの道でした。この道はすごくって、紋別までの数十キロ、ずーっと、ほとんどまっすぐな道が続いて、その沿道には見渡す限りの牧草地、所々にサイロが点在してしているのですが、人は全く見ない、代わりに牛がちらほら。もちろん、店も、スタンドもない。すれ違う車は非常に少なく(紋別に着くまで、ホントに数台しか見ない)前を走る車も、後ろを着いてくる車もいない。いやー、ホントこれぞ北海道!っていう道でした。予定外だったけど、気持ちよかったなー。(でもちょっと不安。途中トイレ行きたくなって・・・そっからの私は速かったよ!)

 そして、紋別に着きました。海ですよー。海、「オホーツク」です!いやー、とうとうこんなとこまで来てしまいましたねー。ああ、感無量です・・・。そんな私をお出迎えしてくれたのが、紋別の道の駅、海をバックにそびえ建つ「巨大カニ爪&巨大ホタテ」のモニュメントです(写真)。なんとまあオホーツク的で分かりやすい。かなり脱力系です。あはは。(ちなみに私、この道の駅で「カニ爪ライター」をお土産に購入。オホーツク、いいねー!)そんなオホーツク海眺めながら走る事しばし、「サロマ湖」に差し掛かりました。

 サロマ湖、私なんだかとっても来たかったんです、ここに。そして、サロマ湖を一望して、あっちが海で、こっちは湖なんだー、とかやりたいなーなんて思っていたのですが、甘かった。そんな事簡単に出来そうもないくらいサロマ湖はデカい!もうこれは、海なの?湖なの?ってデカさです。この湖は、琵琶湖並にでかい汽水湖(海と湖の境目がない)で、長さは20キロくらい。横にながーいので、走っても走っても、湖です。所々PAなどで見てみても一望なんて出来ません。それに見るとこ見るとこで違う顔してます。しかも「ワッカ原生林」のあたりは真水が湧いていたりする、不思議な湖でした。おっきかったー。

 北海道も、このあたりから湖や湿原が俄然多くなってきます。道東の醍醐味です。サロマ湖の隣には「能取湖」があり、走っていると湿原が見えて、すごくきれいでした。(後から知ったのですが、この能取湖、湿原まで降りられたらしいです。きれいだそうで、あー、悔しい。次回リベンジだ。)その隣には、網走湖が見えてきます。それらを抜けると本日のラストを飾る「小清水原生花園」です。

 いやー、ここは良い!ここはすごい!多分着いた時間もよかったです、ちょうど夕暮れ頃でしたから。この小清水あたりを走る国道244号は、左にオホーツク海と原生花園、右にトーフツ湖と湿原を眺めながら走る道なのです。また、この国道のオホーツク側に鉄道が通っていて、1時間に1本くらい走るんです。私、夕日をバックに列車と並走してみちゃいました。あはは。(ちょうど列車が来たので、ちょっと路肩で待機して・・・おバカでしょ?)「小清水原生花園」に降り高台にのぼると(ここは列車の駅もある)国道を挟み、オホーツク海とトーフツ湖の両方を眺める事ができる。そして、海のほうは原生花園が続き、遠く南東には知床半島が見えるのです。広い大地に沈む夕日、格別です。というか、私、こんなとこまで来てしまいました、こんな東の空から、夕日眺めてんだなーって思うと、ちょっと涙が出ました。今日は、朝は丘から始まり、牧場を走り、海に湖に湿原で夕日と、すごーく贅沢で、欲張りな1日でした。サイコー!!

 今日のお宿は「オホーツク小清水YH」です。トーフツ湖のすぐ横にあるYHで、あたり一面、自然以外ないも無し!というサイコーのロケーションです。このYHの隣には温泉があって、お湯はコーラ色の熱めのお湯が出るそうです(次回来たら入ってみたい)。そしてこのYHではお年を召したワンちゃんがお出迎え、ペアレンツの方も、とても気さくで良い所です。また来たいです、是非。(今日のリベンジがあるので、いつの日か、また是非)

3日目、知床・野付・霧多布。


2004.8.19 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. オホーツク小清水YH - 国道334号 - 知床 - 国道335号 - 道々950号 - トド原(野付半島折り返し) - 国道244号他 - 道々142号&123号(渚のドライブウェー) - 厚岸愛冠YH 走行距離約400キロ(激走!)

  2. おススメ度 / 欲張りすぎ!こんな長距離1日で走るなんて!と後悔したくなるくらい見どころ満載!盛り沢山で文句無し★★★★★星5つ(気持ち的には50,000個分!)


 オホーツク小清水YHでの朝、朝食にハマナスのジャムを食べました。実をジャムにしたのですね。初めて食べました、ちょっと感激です。さてさて、今日もまた距離長いですよー。ぎりぎりまで迷ったのですが、やっぱり「ちょっと無理めのコース」にしてしまいました。(後に後悔する事となる)全部廻れるでしょうか?体力もつでしょうか?今日は勝負の日です。予定では、知床まわって、野付半島行って、納沙布行って、、渚のドライブウェー通って、霧多布行って厚岸です。なんて欲張りなコースでしょう・・・まあいい、行くぞ!

 国道を走って行くと正面にでっかい緑の山が、あれが知床半島ですね。そんな知床に差し掛かり、「オシンコシンの滝」に着きました。なんだか知床も今はすっかり観光名所になったらしく、朝早いのに人がいっぱいいます。車やらバスやらいっぱいで、なんだかなー。知床半島ずっとこんな調子でした。このあたり走っている間中「知床慕情」口ずさみつつ(渋い?でも、よく知らないので、同じ所何度もリフレイン)この歌、死んだおじいちゃんが好きだったなーと、私もとうとうこんなとこまで来てしまったんだなと、しみじみしながら走りました。あー、ホントにちょっと前まではこんなとこにバイクで来る事になるなんて夢にも思わなかった。またちょっと、涙が出ました。(よく泣くなー)さて、この知床半島ですが、半島の大部分は自然保護のため一般車両立ち入り禁止なのです。そのため、この半島の大自然を眺めるのは知床峠からか船からになります。私は峠コースを選択、この峠はずっと森の中を走っているみたいで、標高も高く、靄も出てきてちょっと寒い。峠の頂上に着くと、そこからは知床半島が一望でき、海を越えその先には遠く国後が見える(歌の通り)・・・北方領土ってこんなに近いのか・・としみじみ。峠からでも大自然を満喫できます。峠を降り、海沿いを走っている間もずっと国後が見えます。この日はとても天気が良くて、途中止まって眺めていると、ぼんやりとですが隣に色丹島も見えました。うーん、島は近いのにねえ。

 野付半島に差し掛かりました。この半島は自然のイタズラでこんなにすごーく細長い形になってしまった半島で、一番細い所だと左手にオホーツク、右手に湾が見え、湾側が所々湿原になっている、とても不思議な景色の半島です。行ける先まで行くと(ホントの先端の灯台付近は立ち入り禁止)そこには一面原野が広がっていて、ハマナスが咲いていました。途中の湿原には不思議な物体が転がっていて、まるでトドみたい?いや、それが名前の由来ではなく、トド松が群生しているかららしい。そう言えば松林もあった。「トド原」不思議な半島でした。(ちなみに、ここ野付半島で私のエストレアが総走行距離1万キロをマーク!おおー、良く走ったぞー!)

 さて、次は納沙布の予定でしたが、この調子だとちょっと時間と体力が怪しくなってきました。(私にはまだメインの「渚のドライブウェー」が待ってる)とりあえず「風蓮湖」まで行ってみたのですが、悩んだ末、大事を取って泣く泣く断念。(ちょっとの距離とお思いでしょうが、相当疲れてた。次回、またリベンジで・・・私のリベンジ箱にどんどん溜まる次回分)そして、今日のメイン「渚のドライブウェー」です。さあ、そろそろ体力も限界、お宿まで、きれいな景色眺めて元気だして。(この道、正確には道々142&123号のことで「北大平洋シーサイドライン」&「渚のドライブウェー」を私がまとめて「渚の・・・」と呼んでいる)この道は、ずっと丘陵地でアップダウンがあってジェットコースターの様、走っていてとても気持ち良いです。それにこの道、森林を抜けると牧場だったり、畑だったり、海が見えて浜辺が見えて(お、いつしか海は大平洋だ)、切り立った崖があって、カモメがいて、牛がいて、馬がいて、アップダウンごとに景色がコロコロ変わってゆく、とても素敵な道でした。しばらく行くと霧多布岬が見えてきました。今日は納沙布を諦めたので、せめて霧多布は行っておきましょう。霧多布岬はその名の通り霧が多い所として有名なのですが、この日は霧どころか晴天で、夕暮れのオレンジ色に染まる霧多布岬はとてもきれいでした。(ちなみに、このすぐ側にロッジ付きのキャンプ場があります。素敵なロケーションのキャンプ場です。)

 はあー、やっとの事で厚岸に到着。ものすごく迷いに迷ってYHに到着しました。いやーー、今日は長かった!というより、欲張りすぎて、時間がなくなってばたばたーっと走ってしまいました。こんな面白い所、もったいないです・・・。また是非来るぞ、今度はゆっくり、リベンジ!(どんどん溜まるリベンジ箱・・・次回?いや、いつの日か「道東リベンジャー!」としてお届けします)

4日目、台風のためお休み・・・。


2004.8.20 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. 人情味溢れるお宿、厚岸愛冠YHに一日中いました。

  2. おススメ度 / 厚岸ウルルン滞在記。お宿のおススメ度は5つ星★★★★★です。


 恐れていた事体が発生いたしました。なんと、台風です。今年は台風が多いですね、まさか北海道にまで上陸するとは、私が札幌を出た時点では全く予想していませんでした。旅の途中、行く先々であった人々は今日フェリーですって人が多かったけど、大丈夫だったんでしょうか?昨日このYHに到着した時点では、まだ雨も風もなかったのですが、ここの御主人が「雨あたるといけないけら、バイク隣の屋根あるとこに入れときなさい」言ってくれたので、しまっておきました。どうやら早朝から嵐のようです。昨日ここに着いた時にはチャリダー君が1人居たのですが、どうやら早朝出発した様です。気をつけろよー、ここのおばちゃんも心配してました。

 さて、私はというと、今日は疲労困ぱいと体調不良(生理痛が)、それに実は昨日ちょっとアクシデントがあり、心身共にクタクタです(涙)。昨日このYH来るまで迷ってしまって、案内してくれた(今帰るとこだから、着いてきな、って、ありがとう)おじさんに「あんた疲れてるねー、疲れた顔してるよ、事故起こしそうだよ」と言われました。こんな状態でこの台風のなか走ったら命の危険を感じるので今日はお休み、連泊です。一日中お部屋で寝てました。本来ならYHは一度部屋を空けないといけない決まりになっているのですが、ここはどういう訳か「旅館」でして(看板もYHではなく「遠藤旅館」そりゃー迷うよ)、普通の旅館をYH会員は会員価格で泊れるのです。従って、お部屋はひと部屋頂きました。連泊の旨を伝えると、「あそこはあんたの部屋だ、好きにしてなさい」とのこと、またYHに関しては「ここは旅館だから、安く泊れるんだもの、細かい事気にしなくっていいよ」とのこと。この旅館、利用している人はYH会員より一般の人が多い模様。しかもそのほとんどが漁師さんではないかと思います。(ここは目の前が漁港、さんまが捕れる)そのため、ご飯が旨い!ボリュームありあり!(食べきれず)メニューにはもちろん捕れたてのさんまがあって、「ねえちゃん、これ旨いんだよー」って言って出してくれます。刺身も、タタキも、焼いても旨かったー!

 無事台風も去り、出発の朝、朝食を終え食器を下げるとおばちゃんが「ねえちゃん、おにぎり握ってやっから、持ってきなさい」とのこと。「ここに海苔置いて、ご飯こうして、梅のっけて、こうして、ほら」って出来上がったのは巨大太巻き型のおにぎりです。おばちゃんは「無理して食べなくてもいいから、でも、持っていれば安心するしょ?だから持ってきなさい」と言って渡してくれました。おばちゃんはおにぎりを作りながらお孫さんの話をしてくれました。「やっぱり、孫はめんこいもの、心配さーそりゃー。でも、孫もどっかでこうして人に親切にしてもらってんだなーって思うから、私も人に親切するの。だから、ねーちゃん、あんたも気を付けなさいねー。またおいで。」ううううー、また涙が・・・。あー、なんだか人の温かみに触れる旅です。人情の街厚岸、厚岸ウルルン滞在記でした。また来ます!

5日目、釧路・摩周湖・阿寒湖。


2004.8.21 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. 厚岸愛冠YH - 国道44号 - 道々53号 - 釧路湿原 - 道々53号 - 摩周湖(折り返し) - 国道241号 - 阿寒湖 - 国道241号 - 野中温泉YH 走行距離約250キロ

  2. おススメ度 / 摩周湖はきれいだった!ただ、ほかはまた雨にあたってしまい、あまり満喫できず★★★★☆星4つ


 厚岸のおばちゃんに、身も心も元気にしてもらい、再び出発です。やっぱり、今までのルートはちょっと無茶があったので、今日からは余裕を持ったルートで行きます。時間を気にせず、ゆっくりと、急ぐ旅でもないので、スローですね、流行りの。今日は釧路を通り、摩周湖に寄って、阿寒湖オンネトーまでです。

 釧路に差し掛かると、小雨がパラパラ降ってきました。今日は、降ったり止んだりで、ちょっとヤナ感じ。釧路湿原の展望台に着き、湿原を一望。そこはもう湿原というより森。わんさか木が生えています。ただ、ここは国立公園でしょう?なのに、どこぞの工場からの煙がここの展望台直撃で、なんだかなー。これだけ広いと自然保護はいいのか?煙いので展望台を降り、広場のベンチで厚岸のおばちゃんにもらったおにぎりを食べつつ、天気を伺う、大丈夫かなー?(ここの受付のお姉ちゃん曰く、今日は曇りの予報だそうです)駐車場に戻ると、隣に見知らぬ地名のナンバーの原チャリが停まっていました、大荷物です。ちょうど持ち主が戻って来たので聞いてみると、「広島です」とのこと。本人も出てくる時、冒険家と間違われたらしく、結構無茶目で、いいねー。でもこの少年(だと思う)は、開口一番「結構しんどいっスね」って、おい!結構じゃないでしょう、原チャリだったら相当しんどいでしょう!いやー、こんな無茶な人、私大好きです、しばらくおしゃべりしてました。少年は「ダートとか行きましたか?」と聞くもんで、「私、こんなバイク(オンロードですエストレア)で行かないよー」行ってみたいとは思うけど、というと「僕、行きましたよ」だって。ひとりで?と聞くと、知り合ったカブの人と一緒に行ったようで、どっちもどっち。そのバイクなら軽めのダート走れるでしょう、と言われたけど、後になって冷静に考えると、原チャは軽いからハマっても抜けだせるよねー、それに車高も低い分、ひどいハマり方しないだろうし。私のバイクじゃアウトだ、タイヤもオフじゃないから地力は無理ね。「もー、(原チャの)ハラぴっかぴかになってますよ。フェンダー割れちゃったし」と誇らしげでした。ちなみにその原チャリ総走行距離16000キロ強、そんな原チャリ見た事ねー。さすがホンダ(ジョーカーでした)長持ちだ。気を付けろよー。いいねー、少年よでかい大地で大志を抱け!みんな無茶して大人になってゆくんだ、たくましく生きろよー。いい男になれよー。そんな少年と別れ、私は摩周湖に向かいました。

 摩周湖は日本でも有数の透明度を誇る湖で、その水面はものっすごいブルーでした。こんなに青い湖は見た事無いです。海のでさえこんな青くないです。すごい。「霧の摩周湖」として有名なここは、この時とても晴れていて、(霧多布といい)霧のない摩周湖(霧は朝方、湖面に出るらしい)。お陰で湖面の、どこまでも透き通るような摩周湖ブルーと、真ん中のちっちゃいカムイッシュ島まで見る事が出来ました。ついでに摩周湖ブルーの摩周湖アイスも食べてみました。味は摩周湖味(うそ)爽やかな味でした。ここは、摩周湖の眺めもすごいんですが、振り向けば十勝平野が一望で、すぐ横には山々が連なる。ここは全てが見渡せる、うーん、つくづく北海道は広いなー、すごいなー。

 さて、そんな神秘的な摩周湖を後にして、実は次も湖「阿寒湖」に向かいます。(今日は湖デー)阿寒湖はマリモです、アイヌコタンです。しかし、調子よく走っていたのも束の間、峠に入るとまた雨が・・・。ペンケトウ・パンケトウの展望台で雨宿りをしていたのですが、一向に止む気配なく、諦めて土砂降りの中走る。(余談ですが、私のバイク用カッパは上下セットで迷彩なんです。この日は、このあたりで自衛隊の人がいっぱい居て、あちこちのPAに「本物」の迷彩の方々が。停まる度に私に大注目。どこの物好きだそんなもん着てって、私です。お互い、雨の中御苦労様です。)峠を越えて阿寒湖に着いても雨は止まず。いい加減、どこか室内に入りたい・・・。ずぶ濡れのままアイヌコタンに到着、そしてそのまま店内を物色です。アイヌコタンって、いっぱいお店あるんですねー、とても全部は見切れません。ここで私はアイヌ彫りのアクセサリー等を買いました。(ちょっと買い過ぎた)お店の人の話によると、ここから今日のお宿までは30分位とのこと。お店を出ると、雨はますますひどくなっていました。こんな雨の日、山に向かう車は少なく、ホントにこの道で合っているのか不安に。こんなときに曲がりどころを見失ったらアウトです。山へ進むにつれて、ますます車は少なくなり、ましてやバイクは皆無です。そんな時、1台のバイクがすれ違い、力強く手を振ってくれました、おおー、心強いぜー、お互いがんばろう!もういい加減、雨にあたって寒いと言うか痛いです、泣きそうです。途中、感応式信号機があって、雨だから?バイクだから?ずーっと感知されず、しばらく待ってたけど、あったまきて無視してきました(濡れっぱなしよ、どゆこと?)もー、今日はパンツまで濡れ濡れで、ううう。

 今日のお宿は「野中温泉YH」その名の通り温泉付きのYHです。しかし、このYH非常に時間にうるさく、ちょっと変わっている・・・(私ずぶ濡れで震えているにもかかわらず、夕食前に入浴できず)利用客は少なく、宿泊はお勧めしません。後から聞く所によると、このYHいろいろ事情があるらしく・・・ま、要は管理者やる気を無くしてしまった様です。でも、温泉はいいです。目の前の山からぼこぼこお湯が湧いてくる、天然100パーセントの豊富な湯量、お肌がつるつるになります、あったまります。(入浴のみの利用可¥200)お陰で風邪はひかずに済みました。夕食を食べ終わると、空は晴れてました、なんだかなー。

6日目、ナイタイ高原・サホロ。


2004.8.22 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. 野中温泉YH - 国道241号 - 道々806号 - ナイタイ高原(折り返し) - 国道241号 - 道々75号 - 国道38号(狩勝峠で折り返し) - サホロYH 走行距離約230キロ

  2. おススメ度 / ナイタイ高原では北海道のデカさを満喫!でかーい!広ーい!満足★★★★★星5つ


 今日も時間にゆとりのあるコースです。気持ちがゆったりします。なので、まずは朝からちょっと先のオンネトー湖を見に行きます。この湖は五色湖と呼ばれていて、朝・昼・夕や天気によって色が変わって見えるそうで、すごくきれいでした。こんなにきれいな湖を、こんなに間近で見たのは初めてです。今日の湖面はエメラルドグリーン、ひっそりとして、きれいでした。実は私、この湖の先のダートを走ろっかなーなんて(釧路で会った少年は走ったって言うもんだから私も)思っていたのですが、(この先のダートは人の背丈程のラワンブキが生えているらしい)昨日雨降ってたし、昨日YHで一緒だった山登り御夫婦曰く(オフに乗るらしい)そのバイクでダートはやめておいいた方がいいと、特にオンのタイヤではおやめなさい、と強く言われたので断念しました。(後に冷静になって考えると、その判断は正しかった)第一、この湖を眺めているウチに、またしても雨が・・・ホントに今回、私このあたりと縁がない様なので、引き返しました。山を越えてスタンドに入ると、そこのおじさん曰く、今日は朝から晴れてたようで、やっぱりあのあたり(宿も含め)縁がない。

 士幌に入ると空が広くなり、広い平野を走っています、ちょっとワクワク。時間もあるし、せっかくなんで、この広い大地を見渡そうと「ナイタイ高原」に向かいました。

 ナイタイ高原は、その名の通りとても高い所にあります、そのためそこに登っているところかた、もう期待が高まる感じの景色がちらほら見えてきます。すごいですねーここは!頂上まで登ると、嬉しくなるくらい眺めが広い!広いぞーー!サイコー!!わーいわーい。写真撮ったけど、そんなの馬鹿らしくなるくらいです。だってここからの眺めはねー、写真なんかじゃ収まりませんよ!この景色、是非、自分の目で見てみて下さい!空気もうまいぞー。ちなみに、ここのソフトクリーム濃そうで旨そうだったのだけれども、ちょっと私お腹の調子がよろしくないので(バイク乗ってて下したら洒落になんない)暖かいミルクを飲みました。

 さて、本来ならこの後、本日のメイン、帯広で「豚丼&六花亭パイ」のコンビを食べる予定だったのですが、やっぱりお腹の調子が・・・お腹は空くのだけど、豚丼までは食べられそうにないのです。(多分、疲労が溜まったせい?)泣く泣く、途中の道の駅でご飯を食べる(腹の調子が・・とかいいながら「士幌牛なんとか」を注文、しかし半分くらい残す)ああ、またしても次回リベンジアイテムが・・・リベンジ箱満杯です。悔しい、やっぱり健康第一ですね!特に、ここ北海道では胃腸大切に!食べる前に飲む!(?)そんな訳で、帯広の市内はパスして、今日のお宿のある所、新得(サホロ)へ向かいます。

 新得に向かった時点で時間はかなり早かったのですが、とりあえず向かってみる事に。新得は何もないと言われていたのですが、何かはあるでしょう。しかし、着いてみるとホントに何もないとこでした・・・。新得はソバの産地、走って行くと「ソバの館」がありまして、何か面白いものでもあるかなーと覗いてみると、お食事どころがメインで(だから、お腹がね)表にソフトクリーム屋さんが。ソバソフトがあったので食べてみました(お腹はいいのか?)。このソフトクリーム屋さんのおばちゃんがとても気さくな人で、どこか時間の潰せそうな所がないか相談してみました。私、ここなんにもないですねー(失礼だ!)なんていうと、「そうでしょー、もうソバの花も終わっちゃったし。梅園きれいなんだけど、季節じゃないもんねー。私ここのパークゴルフよく行くのよー、でもやらないわよねー。温泉あるけど、遠いものねー」などなど。しまいには「私ここアルバイトなのよー、半日交代でねー」なんて話まで、ずっとおしゃべりしてました。ちなみに、「ソバの館」のソバアイス(お持ち帰り用)はこってり、こちら表のソバソフトはあっさりだそうです。ソバソフトうまかったです。結局、あっちこっち行っても疲れそうなので、とりあえず狩勝峠のてっぺんからサホロを眺めてみることに。この峠、とっても高いんです。こんなとこでもチャリダーがいます、すごいですねー。ナイタイ高原に来ていたチャリダーもすごいと思ったけど、この峠に来ている君たちもすごいね。この峠からも十勝平野が見えます。今日はよく十勝平野を眺める日ですね。うーん、しかし私そろそろ限界。長旅の疲れがピークに来た模様。今日は早めにYH入りです。

 今日は早めにYHに来て良かったです。なぜかと言うと、この日は甲子園の決勝です、到着した時、ちょうど8回の表あたりで駒大苫小牧が戦っているとこでした。グッドタイミング。(受付してくれたYHのペアレントがソワソワしていた)この時期、至る所でTVやラジオで高校野球かかってて、北海道大盛り上りでした。この日も、お互い得点が行ったり来たリの白熱した戦いでしたが、駒大苫小牧の勝利!北海道、高校野球初の優勝です!わー、歴史的瞬間を目撃しましたー。うれしいー。

 この「サホロYH」小ぢんまりとしていて、間取りが普通の民家っぽいせいもあるのですが、とても落ち着く感じです。すぐ側に新得の駅があって、その裏に銭湯があるそうですが、そこの銭湯、然別温泉から毎日お湯を運んでいるそうです。ただ私、今日はホントくたくたで、YH風呂で済ます。ちなみにこの日、このYH私1人かなーなんて思っていたら、もうひとり到着です。女の子ライダーでした。私この旅の行く先々で「最近、女の子のソロツーリング多いよねー」と言われる割には、ちゃんと遭遇した事無かったので、ちょっと嬉しいです。ちなみに彼女のバイクはSRだそうで(この時点で勝手に同類と判断)、ますます嬉しいです。彼女は本日、北海道に上陸したてだそうで、ウキウキでしたが、私、旅の終盤お疲れモードのヘロヘロで申し訳ない。これから旅、楽しんでねー。

7日目、日高・二風谷・札幌。


2004.8.23 この日のルート MyMapでルートをチェック!)


  1. サホロYH - 国道274号 - 国道237号 - 二風谷アイヌ文化博物館 - 国道235号 - 鵡川 - 国道36号 - 実家(札幌市内) 走行距離約220キロ

  2. おススメ度 / アイヌの文化に触れ、馬も見れた。でも、もう旅は終わりなんですねー、寂寥感の★★★★☆星4つ


 朝、出発前にYHの前にて写真を撮ってもらいました。(サホロYHのHPの「アルバム」に載ってます。私のバイクにSRの彼女と二人で、脳天気な笑顔で跨がってます)今日私はロング最終日、お家に帰る日です(と言っても、札幌の実家だけど)。いやー、長かったー。疲れたー。でも、もう帰ると思うと、ちょっと元気になります。サホロからだと、札幌は近い距離。今日はのんびり、お馬さん見たりして帰ろう。

 まずは、日勝峠を通って日高まで。この峠「樹海ロード」と呼ばれていて、まさに樹海。紅葉の時はさぞかしきれいだろうなー、と思うのですが、この時期なにせ工事、工事で・・・。そして降りたら、道が細くてクネクネしてて、でもみんな結構なハイスピードで飛ばすのね、ちょっと恐かった。さて、ここ日高で私がしたかった事、私前に網走の小清水あたりで列車と並走しましたが(今年の2日目参照)、ここ日高では、お馬さんと並走したい!そう思っていたのですが、相手は生き物、そう簡単には事は運ばなかったです。沿道に見える馬、みんなお食事中、一生懸命草食べていました。馬は、そんなにしょっちゅう走っているものでもないようだ。

 平取(二風谷)では、アイヌ博物館に寄りました。阿寒湖ではあまりアイヌ文化に触れる事が出来なかったので(大雨だったし、お店だったし)こちら二風谷アイヌ博物館に行ってみました。私は高校まで札幌にいたので、小・中学校の社会科の授業でアイヌのお勉強をした記憶があります。でも、一般的な文化や歴史をあっさりと習っただけなんで、実際にいろんなものを目にして、これだけの文化を築いた歴史って深いなあと思いました。(でも、それを力ずくで踏みにじった「倭人・私を含めた多くの日本人の祖先」って、なんだかなーと思いました。なんかアメリカ人みたいで嫌)その博物館の野外に「チセ(小屋)」がいくつかあって、その中の1つに人の気配が、入ってみると中で作業をしている人がいました。その人たちは、施設のひとで(アイヌの血を引く、アイヌ文化の伝承をしている)これから行われる「イヨマンテ(熊送り)」の儀式の準備で「イナウ(御幣のようなもの、柳の枝を削ると面白いようにクルクルになる)」を削っていました。「お入りなさい」と言うので、上がってしばらく見学する事に。おじさん達はアイヌの文化やそこにあるいろいろなものを説明してくれました。小さい頃はいろいろ御苦労(偏見や差別)もあったようで、うーん、文化って共存って難しいですね。イナウを削っていたおじさんが、一番削りのイナウを私にくれました。「大事にしてくれるなら、あげよう」と、これも何かのご縁です、大事にします。

 アイヌ博物館を後にして家路に向かいます。実家へのお土産は鵡川のシシャモ(苫小牧近く、これが本物のシシャモ)に決定、あとはいつもの36号線を走り札幌です。もう北海道は秋の空。ススキが風になびき、トンボが飛んでいます。すれ違うライダーもまばらで、それでもやっぱり同じ旅人同士、にこやかに手を降ってくれます。北海道の夏は短い、もう夏も終わりです。(この夏、この旅、私に金メダル。by母)

東京へ・・・後日談。


2004.8.30 この日のルート


  1. 実家(札幌市内) - 国道36号 - 苫小牧 - フェリー(東日本フェリー) - 高速常磐道(大洗) - 首都高(羽田) - 環八 - 家 走行距離約250キロ

  2. おススメ度 / 台風直撃のフェリーは凄かった。おススメはしませんが、すごい体験だった。


 さて、長いようで短かった北海道、今日はとうとう帰国の日です。しかしあいにくにもまた台風が迫って来ている様子。(ホントに今年は台風が多い!)果たしてフェリーは出るのでしょうか?今の所欠航の知らせはありません。行ってみるしかないでしょう。今日は朝から雨が降っていて、ホントに雨の日のバイクは嫌ですねえ。苫小牧までの道36号は車もトラックも多いから、泥水浴びながら走ってる感じです。荷物も私もバイクもドロドロ、ビッショリのグッタリでフェリー乗り場に到着しました。早めに着いたのですが、あたりは同じく雨にあたってきたライダーやチャリダー達が、みんなもうグッタリ。至る所で濡れ物を干していました。(しかし、着いたとたん雨上がる)

 フェリーは問題なく出港。しかし、航行途中で台風と遭遇するらしく、夜中から朝方に掛けて海は大荒れだそうです。いやー、びっくりしました。こんなにおっきい船でもこんなに揺れるんだ。ベッドに寝ていても(二等寝台)壁に頭ぶつけないように気を付けないといけないし、歩いても、壁や柱に掴まらないと歩けない感じ。いつもは子供がはしゃいじゃって賑やかな船内も、今日ばっかりは誰も部屋から出て来れず、静まり返る。揺れ過ぎちゃって、船酔いとか通り越してもう訳わかんないです。この船に乗った人は、誰しも一度は「タイタニック」を思い起こしたに違いないです。そんな中でもしっかりお腹が減る私、ご飯を食べながら荒れ狂う海を眺めていました。この日の波、すっげーよ、ざっぱーんって、もうどっぱんどっぱん波かぶっちゃってます。船室の窓に打ち付ける波、常時ジェットコースターかフリーフォールのように水平に波間に落ち続ける船。どーんどーんって真直ぐに落ちてたもん。しかし、売店のお姉ちゃんとか涼しい顔してる、これくらいの揺れじゃーへっちゃら?と聞いた所「うーん、今日は結構揺れてますよねー、でも大丈夫です」とのこと、一体どんな三半規管してるんだろ。

 2時間遅れで無事大洗に到着。大洗は晴れていました、そして暑いー、真夏です。しかも、台風一過で風が強くて、高速道路恐かったー、飛ばされるよおー。お陰で、折角北海道で全色集めたホクレンフラッグ風で飛ばされちまいましたー、ううう、常磐道にまき散らしてきましたー。(奇跡的にも1本、赤だけ残る)全部集めたんだよー私!縛り付け方が甘かった私が悪いけど、悔しいよおー。しかし、実は私去年もフラッグ長野でなくしました。前科があります。ううう、旗につくづく縁がない私・・・。途中、SAで休憩すると船を降りて結構経つのに、まーだ揺れている感じが。すごかったよ、あの船は。首都高に入ると、もうすっかり東京の景色。帰ってきたよー。しかし暑い、私もう一度夏バテです。

やっぱり、ニセコが好き!


2004.8.? この日のルート


  1. 実家(札幌市内) - 国道230号 - 道々132号など(洞爺湖一周) - 道々66号(ユリロードから羊蹄山、ニセコパノラマライン) - 五色温泉 - 道々66号 - 岩内 - 国道5号 - 実家 走行距離約350キロ

  2. おススメ度 / 今日はいろいろまわりました。総評するとニセコが一番!やっぱり私はニセコ大好き!★★★★★星5つ


 そして私はやっぱり今年もニセコに行くのでした。好きねー。でも今年はプラス、洞爺湖を廻り、昨年気になっていた五色温泉に入ってくるのです。まず今回は、羊蹄山に行く前に洞爺湖へ向かいます。

 洞爺湖は懐かしい感じがします。というのも、よく小学校や中学校の「宿泊学習」で来た所です。お土産の定番は「わかさいも」(知ってる?)で、見どころは有珠山、地獄谷、といった典型的な温泉街です。ここに来るのはきっと中学校以来なので、もうどんなだったかよく覚えてません。洞爺湖のまわりを走っていくと、真ん中に中ノ島が見えてきます。あー、そういえばこんなだったかー、などと思いながら走っているうちに一周終わり(約20キロくらい)。あまり大きな湖ではなかったです。

 洞爺からニセコへ向かう途中、道の駅でひと休みすると、なんとそこに「浪越徳次郎」が!(知ってる?)「指圧の心は母心」ですよ。(思わず写真に収める私)その親指はみんなに触られているらしく、ピカピカになっておりました。しかし、なぜかこの像、水飲み場が付いていて、人が近寄ると噴水が出る仕組みに。うーん・・・。

 その先、ニセコへ向かう途中「真狩ユリロード」を通ってみました。もうこの時期、ユリは終わっちゃってるでしょうと思っていたら、なんと、まだ咲いていまして、沿道を黄色いユリがずーっと続いていたのです。羊蹄山を眺めながら、すごくのどかできれいでした。そして、羊蹄山到着。小腹も空いたので、ここらで軽めの腹ごしらえです。ニセコはじゃがいもの産地なのでイモ三昧のランチにしてみました。いものツブツブ入りいも餅や、定番ポテトコロッケ、そして肉じゃがマン、旨かったです。

 さて、お腹もいっぱいになったところで、本日のメイン。去年から気になっていて、今年は是非に入ってみたかった!五色温泉へ向かいます!この温泉、物凄い高所、山の中にある為、まずはお気に入りパノラマラインを登ります。(詳しくは昨年のルート参照)もうここは、このパノラマライン走るだけで満足。やっぱり札幌に帰って来たからには、ここに挨拶しておかないとでしょう!そして、念願の「五色温泉」到着です。(日帰り入浴¥500-)目の前の硫黄山から湧き出るお湯一人占め、湯量も多く、源泉100パーセント間違い無しの温泉です。(今年は温泉、各地で何かと騒いでますが)札幌から来ていたおばちゃんも「ここは間違いないから」って言ってました。五色温泉は館内二ケ所露天風呂になっており、山を見渡せるお風呂は気持ち良いです。泉質は硫黄泉でとても暖まります。

 温泉に浸かってリフレッシュ、疲れもすっかり取れたところで、今回は、去年走れなかった残りのパノラマライン抜けて、岩内まで行こうと思います。(詳しくは昨年のルート参照)66号まで戻って、残りのパノラマラインはまだまだ登りなんですねー。結構高い所まで来ましたよ、頂上近くになり、ふと振り向くとそこには山に囲まれたニセコの街が一望です!すごい、こんなに高いとこ走ってるんだー!と、このパノラマライン改めて感動しました。頂上を越えて、今度は岩内側に下りて行くのですが、しばらくすると今度は山の間から海が見えてくるのです!すげー、山の次は海かー。はあー、これはすごい、裏も表も2度美味しい、爽快パノラマラインです!うーん。さて、そんなパノラマラインを抜け、岩内に着くと至る所に「海鮮丼」ののぼりが・・・。ううう、そうか、ここは海の幸か!ああ、お腹はニセコのじゃがいもでいっぱい、悔しいよー。今度来る時は様チェックですね。そして帰り道、余市の「フルーツ街道」を通ったのですが、うーん、そうか、ここは農家直営のレストランか・・・ううう。あー、勉強不足でした、もっと地元を知らないといけないですね。景色も旨いものもいっぱい、ニセコはいいなー。


こちらが噂の現場、モアイです。

北海道三大秘湖、オコタンペ湖。

苫小牧の緑ヶ丘公園よりの眺め。

森林、湿原が広がり、遠く樽前山を望む。

ここ、ちょっとおススメ。

指圧の心は母心。

水飲み付き浪越徳次郎像。

真狩ユリロードと羊蹄山。


念願の五色温泉。

山から湧き出るお湯を一人占め。

源泉100パーセント、豊富な湯量。

花畑ナメで、遠く十勝岳連峰を望む。

広い大地、広い空。

広い、富田ファームのラベンダー畑。

なんだか牧歌的。

美瑛パッチワークの丘。

見るのに夢中で、写真取るのを忘れていた私。

美瑛の写真は、なぜかこれだけ・・・。

いいぞ!脱力系、オホーツク的モニュメント。

海なの?湖なの? でかい! サロマ湖。

小清水原生花園より、オホーツクを望む。

奥に見えるは知床半島。

左がトーフツ湖、右がオホーツク。

小清水原生花園からの眺め。

YHから。

トーフツ湖の夕暮れ。

幻想的。

早朝のトーフツ湖。

オシンコシンの滝、向こうにオホーツク。

知床峠より、知床原生林。

海の向こうに国後島が見える。

国道335号を走りながら、国後島を望む。

横にうっすら色丹島も見える。

トド原、野付半島。ハマナスが咲く。

トド原の湿原に謎の物体、トドみたい。

白鳥が舞い降りる、風蓮湖。

霧のない霧多布岬。きれいだった。

渚のドライブウェーより。

釧路湿原、天気が怪しくなってくる。

霧のない摩周湖、瑠璃色。すごく青い。

土砂降りのペンケトウ・パンケトウ湖。

五色湖とも呼ばれるオンネトー湖。

この日はエメラルドグリーンでした。

写真に収まる訳がない!

雄大すぎる、ナイタイ高原からの十勝平野。

この日、また写真撮るのを忘れたので、おまけ。

これがアイヌ彫りです。きれいでしょう?

これが「イナウ」です。

窓やドア等に掛ける、魔よけだそうです。

台風直撃後の札幌市内の様子。

道庁にて、木々がなぎ倒されている。


※携帯の写真です。


 この台風は風が強くて、支笏湖の国道453号の沿道の森林はなぎ倒され、積丹半島の国道229号神恵内付近の海の上を通る道が崩壊したり、北海道の至る所に傷跡を残してゆきました。